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#02“新しい生活”

#02“新しい生活”

 新生活という言葉を聞くと、四月はまさに新生活がぴったりの月である。三月は年度末、四月から新年度、当たり前に使われてそのように生活してきた、当たり前の日常を私たちは何も疑問を感じずに当たり前に過ごしている、別に当たり前の日常をあえて壊す気もないが、例えばこの三年間にわたるコロナ禍での生活を考えてみると、明らかに三年前の当たり前の日常が変わってしまった、国からの行動制限の中での生活、リモート、オンライン、仕事の仕方も変わった、メディアから毎日送られるエリア毎の感染者数に怯えながら、私たちは新しい日常を組み立ててきました。この春から全ての制限が解除され、個人の判断で長かったマスク生活も終焉しました。厚生労働省のコロナの感染基準も2類から5類になりインフルエンザと同等とみなされるようですが、街の中はまだまだマスクをしている人の方が多いように思われます。特にこの季節、スギ花粉、ヒノキ花粉や中国から偏西風に乗ってやってくる黄砂やPM2.5などに悩まれている方も多いので、自分もそうですが外出時にはマスクは必要です。新生活の話に戻りますが、四月から孫が小学一年生になり彼女なりの新生活が始まったようです。実は私も2週間前から新生活になりました、何故かというと妻が転んで足首を複雑骨折して、先日3時間に及ぶ手術をして当分の間入院とリハビリをすることになりました。この2週間は今まで家のことはすべて妻に任してきたので、洗濯からごみの出し方まで近くに住む娘から教えてもらい何とかなっています。同居している92歳の母の面倒が少し大変かなと思いながらも、多少のことはまだ自分でできるので助かっていますが今まで妻にお願いしていたことも多くあったので一つ一つやっています。夕飯もこの37年間自分で作ってきていないので厨房に立つこともできず、外食とお弁当で当分はやっていこうと思っています。仕事人間で今まできたので、家のことは全くと言っていいほど妻に任せてきたつけがいま急にまわってきたようで、自分の意志ではなく日常ががらりと変わってしまったといった方が良いのかもしれません。新しい生活はあらかじめ予期することもあれば、今回の自分のように急に前触れなく訪れることもあるということです。どちらにしても今までの日常とは違うということでは同じです。予期された新生活は、多少不安だが待ち遠しい気持ちも多分にあるが、急にやってきた新生活は、先ず大変だ、これからどのようにしていったらいいのか、戸惑いながらの日常の生活が始まるわけです。考え方を変えないとただ愚痴をこぼす日常になってしまい、ストレスがたまり精神的につらくなる一方だと思います。私も慣れないことを一つ一つやる中で、このようなことが起こらなければ、この先ずっと家のことを何一つできない男になるところだったと思ったら背筋が冷たくなりました。こうして新しいことを覚えていけることに感謝し、同時に家の中のことを任せてきた妻にも感謝できる自分がいます。

建築家 川嶌 守

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